論理破たんで国民には説明がつかない。それでも戦争ができる国に持って行こうとしているのが安倍政権だ。
「力ずくの憲法破壊を許してはならない」。平和な生活を願う2万5千人が、きょう、人間の鎖となって二重三重に国会を包囲した。(主催:戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会)
議事堂正門前の特設ステージには、安保法制に反対する野党議員や文化人が次々と登壇した。
佐高信氏(評論家)は身を乗り出すようにして言葉を放った―
「アベは最前線に送る。アッキーは野戦病院の看護師になる。宗教指導者も最前線に送る・・・こうした戦争絶滅法案を出さねばならない。今までは平和のパスポートだった。アベを引きずり下ろさなければ私たちは戦争のパスポートを持つことになる」。
鳥越俊太郎氏(ジャーナリスト)は呼びかけるように話した―
「こんな酷い政権はこれまでなかった。国民の声を無視して独裁政治をする。アドルフ・ヒトラーと同じじゃないですか。わたしはアドルフ・アベ政権と呼んでいる。アドルフ・シンゾーが耳をふさいでも届くように全国から皆が集まって声をあげる必要がある」。
政治の非情さを知る2人のスピーチに、会場から割れるような拍手が起こった。
子を持つ親は戦争法制の行方に気を揉む。練馬区から足を運んだ女性は、21才と19才の息子がいる。
「徴兵制には絶対させたくない。世界で戦争が起こっているのだから想像力があれば分かること。子供の命を失いたくない。子供を死なせる世の中にしたい母親は世界のどこにもいないはず」。彼女はハンカチで目頭を押さえながら話した。
国会周辺が人で埋め尽くされるのは久々だ。移動するのにも掻き分け掻き分けしなければ進めなかった。
「戦争法案、絶対反対」
「アベは辞めろ、今すぐ辞めろ」・・・
2万5千人(主催者発表)の怒気が国会議事堂に突き刺さった。
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