在日米軍辺野古基地の建設が強行されようとしている。それも だまし討ち で。10日夜から11日未明にかけて辺野古にあるキャンプシュワブに建設資材が搬入された。
搬入を阻止しようとした市民がゲート前に座り込んだ。市民を排除しようとする機動隊と揉み合いになり、男性1人が警備員への暴行容疑で警察に逮捕された。
昨年末の県知事選挙で沖縄県民が示した「NO」は何だったのか? 安倍政権は沖縄の民意を嘲笑うかのようだ。
東京の防衛省前では今夕、基地建設の強行に対する抗議集会が開かれた。(主催:辺野古への基地建設を許さない実行委員会)
勤め帰りのサラリーマンや学生などが次々と集まり、防衛省前の歩道は約300人の市民で一杯になった。
新宿西口で反戦辻説法を始めて間もなく13年目になる大木晴子さんの姿があった。
「軍事費が増えているがニュースは一言も触れない、不自然だ。(今回の強行搬入には)怒りを通り越している。安倍さんは幼稚。こういう事(基地建設強行)がどんどん出てくる時代になった」。大木さんは危機感を露わにした。
辺野古の地元である名護市出身で現在は東京都品川区に住む女性はマイクを握り、声を絞り出すようにして訴えた―
「本土の人たちに問いたい。沖縄に膨大な74%もの基地を押し付けて。沖縄の人の命は本土と同じでしょう? 沖縄にこれ以上基地は要りません。防衛省の皆さん、よく聞いてください。あなたの人権と沖縄の人権は同じです。差別をするな」。
「軍国化」というステロタイプな表現は好きではないが、安倍政権の施策を見ていると「軍国化」という言葉を使わざるを得ない。それも凄まじいスピードだ。
戦争立法といわれる「特定秘密保護法」、外国に行って戦争をするための「集団的自衛権の行使容認」。これらを昨年、わずか一年で成し遂げた。
今年は なりふり構わず 辺野古の基地建設を強行するつもりだろうか。