BBCが随時ライブで伝え、世界のメディアを現地に引きつけた香港のオキュパイ。中国政府が押し付ける選挙制度に抗議して民主派が政府本部庁舎前などで79日間にわたって座り込みを続けた。
香港に先立つこと1千日余り。日本の経済産業省前では、有志たちがテントを張って原発政策への抗議を続けている。
国がテント側に立ち退きを求めた裁判で、東京地裁は3日、口頭弁論を打ち切った。結審である。判決は早ければ来年2月にも言い渡される。
原告(国)が請求している仮執行も認められれば、テントは強制排除に遭うことも考えられる。
“先輩たち”が危ない。香港の政府本部庁舎前で座り込みを続けた譚亮英さんが、きょう、経産省前に激励に駆けつけた。
マイクを握った譚さんは原子力村の総本山に向かって声をあげた―
「道路を不法占拠しているとして立ち退きを訴えたのは香港政府ではなかった。政府がミニバス業者に訴えさせたのだ。ところが実際、道路を不法占拠しているのはミニバスだ。警察は都合の悪い者だけを取り締まる。
警察は棍棒で座り込みの民主派を追い払ったが、彼らは戻って来てまた占拠を続ける。「道路の占拠は迷惑だ」という声もあったが、警察官に追われて戻ってくるたびに、人々の支持は広がっていった。希望は人々にあり。加油(がんばれ)」。
テント広場代表の渕上太郎さんはオキュパイの意義と難しさを次のように語る。「国に物申す抗議は香港でも日本でも公共の空間でやるしかない。民主主義でありながらそれが保証されていない」。
経産省は原発推進の自民党が総選挙で大勝すると、間髪を入れずに太陽光エネルギーの買い取りを制限し価格を引き下げた。
新規参入の発電業者や国民はだまし討ちにあったのだ。明らかに詐欺である。
「テントは不法占拠である」として裁判に訴える資格が経産省にあるのだろうか?