高江ヘリパッド 外務省が明言「オスプレイの訓練にも使用」

外務省からの回答。「オスプレイの高江ヘリパッド使用」(ピンク下線)をはっきりと述べている。

外務省からの回答。「オスプレイの高江ヘリパツド使用」(ピンク下線)をはっきりと述べている。

 米海兵隊の垂直離着陸輸送機オスプレイの高江ヘリパッド(沖縄県東村)使用について日本政府は明言を避けてきたが、外務省は25日、筆者の取材に対して「建設工事完了後、オスプレイの訓練にも使用され得る」と文書で回答した。日本政府がはっきりと見解を示したのはこれが初めて。

 構造上の欠陥などから墜落事故が相次ぐオスプレイの日本配備をめぐっては、沖縄や岩国を中心に住民の反対運動が起きている。沖縄県東村高江では座り込みの反対派を警察がゴボウ抜きする事態となり緊迫した状況が続く。

 米軍の環境評価報告書などからオスプレイが高江ヘリパッドを使用するものと見られていた。だが日本政府は世論の高まりを警戒し、明確な説明をしてこなかった。

 国会論議がそれを象徴している。野田佳彦首相は24日、参院予算委員会で沖縄選出の山内徳信議員(社民党)の質問に「高江のヘリパッドはオスプレイの使用を前提としたものではない」と答弁していた。

高江の米海兵隊施設。=写真:田中撮影=

高江の米海兵隊施設。=写真:田中撮影=

 筆者は25日、玄葉光一郎外相の記者会見で野田首相の答弁に触れ「前提としたものではないということは、『結果としてオスプレイが使用する』ということになりはしないか?」と質問した。

 玄葉大臣は「オスプレイについて熟知しているわけではないので…」として即答を避けた。外相記者会見から7時間後、外務省から文書(写真上段)で回答があった―

 『玄葉大臣記者会見の補足説明』というタイトルで「現在(高江に)建設中のヘリ着陸帯は、建設完了後、MV-22(オスプレイ)の訓練にも使用され得るものと承知しています」という内容だ。

 東村高江に住む安次嶺現達さん(53歳)は、筆者の電話取材に次のように語った。「何を今さらという感じだ。あんな恐ろしい物が沖縄の空を飛ぶ。アメリカ政府も日本政府も沖縄の人の命などどうでもいいのではないか。危険なことが分かっていながら配備するなどあり得ない。怒りに体が震える」。

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