大飯原発の再稼働に反対する市民と福井県警の攻防は2日目に入った。大飯原発3号機は今夜9時にも再起動(原子炉の制御棒を抜きウラン燃料の核分裂反応を起こさせる)する予定だ。
警察側は牧野聖経産副大臣を原発施設内に入れさせなくてはならない。反対派市民側は副大臣の入構を阻止したい。大飯原発入口付近は緊迫した雰囲気に包まれている。
昨夕から始まった反対派市民と機動隊との小競り合いを、IWJライブなどで知った人々が全国から応援に駆け付けてきた。大飯原発につながる町道や県道は県外ナンバーの車が500m余りも連なる。「鹿児島ナンバー」「なごやナンバー」…
大粒の雨が降り続く悪天候にもかかわらず、原発入口前は約500人の市民で膨れ上がった(午前9時現在)。パーカッションのリズムに乗って「再稼働反対」のシュプレヒコールが響く。カーニバルを思わせる雰囲気だ。
「大飯が再稼働したら全国の原発が再稼働する。居ても立ってもいられなかった」。昨夜、京都から駆け付けてきたという主婦は興奮した面持ちで話した。
機動隊は表向き遠巻きにしているが、山道を回って裏手から反対派市民を押さえ込む格好になっている。野田官邸はメンツにかけて牧野副大臣を入構させようと警察の尻を叩くだろう。緊迫した状況はきょう午後、山場を迎えそうだ。
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