立憲民主は山本太郎を籠絡できるか ~ウソは2度通用しない

福山幹事長によれば、「石垣のりこは選挙演説で、消費税は下げたいが、すぐにできるとは限らない。財源含めて考えなきゃならないと言った」という。ホントだろうか? 石垣が使うフレーズではないのだが。=17日、仙台 撮影:田中龍作=

福山幹事長によれば、「石垣のりこは選挙演説で、消費税は下げたいが、すぐにできるとは限らない。財源含めて考えなきゃならないと言った」という。ホントだろうか? 石垣が使うフレーズではないのだが。=17日、仙台 撮影:田中龍作=

 ブラックジャーナリストもどきの記事は書きたくないのだが、過去に有権者を欺いたことを反省しないばかりか、他人に責任をなすり付ける政治家の言辞は、しっかりチェックしておく必要がある、と思い本稿に着手した。

 立憲民主党の福山幹事長が25日の定例記者会見で興味深いことを話していた。宮城の石垣のりこが演説で「消費税は下げたい。(しかし)すぐにできるとは限らない。財源含めて考えなきゃならない、と言った」(福山幹事長発言ママ)というのだ。

 田中もその一人だが、多くの有権者は、「消費税は廃止」で選挙戦を貫いた石垣の演説を、記憶に刻印しているのではないだろうか。

 福山幹事長に同行していたわけではないし、当日の音声付映像を見たわけでもないので、真偽のほどは不明だ。

 さすがは「2030年代までに原発ゼロを目指す」などという騙しの名文句を掲げた民主党出身だけある。

 山本太郎の人気にあやかりたい立憲は、「れいわ」との提携に意欲を示す。だが山本は「消費税5%」を頑として譲らない。

 山本を何とかして獲り込みたい立憲はこう切り出すだろう。「将来的には消費税5%にしますから」と。

 山本は首をタテに振らないに決まっている。すると「可能な限り早く5%にします」などと甘言を並べてくるだろう。

山本は増税路線の本丸である財務省に向かって「消費税廃止」を叫んだ。=5月21日、霞が関 撮影:田中龍作=

山本は増税路線の本丸である財務省に向かって「消費税廃止」を叫んだ。=5月21日、霞が関 撮影:田中龍作=

 「消費税は すぐに 5%」の念書でも書かない限り、大臣ポストを条件に出しても山本太郎は籠絡できない。

 山本の頑固さがよく分かるエピソードがある―

 2012年の衆院選で某野党から誘いがあった。重複立候補ができるため比例復活で当選できるのだ。それでも彼は無所属に こだわった。

 田中は山本本人に「原発反対の議員が一人増えることになるのだから、A党から出た方がいい」と説いた。

 山本はこう答えた。「原発だけじゃなくて僕には他にやりたい政策がありますから。A党じゃ、それができないんです」と。他の政策とは今にして思えば貧困問題だったのである。

 石原伸晃の東京8区から無所属で立候補した山本太郎は落選した。まだ民主党が政権の座にあった年の選挙だった。

 その時、山本の立候補先の選択肢として、枝野経産相(当時)の埼玉5区や野田首相(当時)の千葉4区があった、とされる。

 原発を再稼働させ、有権者を欺いて消費税増税のお膳立てをした2人に、山本は一矢報いたかったのである。

 立憲が山本を籠絡するのは、ラクダを針の穴に通すのと同じくらい難しい。(敬称略)

   ~終わり~

   ◇
『田中龍作ジャーナル』はこれからも「れいわ」 の革命を伝え続けます。

参院選挙取材で全国を駆け巡ったため、多大な交通費を使いました。台所が苦しくなっております。ご支援何とぞ宜しくお願い致します。
      ↓

田中龍作の取材活動支援基金

■郵便局から振込みの場合

口座:ゆうちょ銀行
記号/10180 番号/62056751

■郵便振替口座

口座記号番号/00170‐0‐306911

■銀行から振込みの場合

口座:ゆうちょ銀行
店名/ゼロイチハチ・0一八(「ゆうちょ銀行」→「支店名」を読み出して『セ』を打って下さい)
店番/018 預金種目/普通預金 口座番号/6205675 口座名/『田中龍作の取材活動支援基金』

■ご足労をおかけしない為に

ゆうちょ銀行間で口座引き落としができます。一度窓口でお手続きして頂ければ、ATMに並んで頂く手間が省けます。印鑑と通帳をお持ち下さい。
記号/10180 番号/62056751 口座名/タナカリュウサクノシュザイカツドウシエンキキン

連絡先
tanakaryusaku@gmail.com
twitter.com/tanakaryusaku

政治