【全国に飛び火する金曜集会】 青森 「“大間原発”絶対だめ、マグロも終わる」

「核燃要らない、六ヶ所(村・再処理工場)要らない」。勤め帰りの会社員のグループはシュプレヒコールをあげた。=21日夕、青森市。写真:諏訪撮影=

「核燃要らない、六ヶ所(村・再処理工場)要らない」。勤め帰りの会社員のグループはシュプレヒコールをあげた。=21日夕、青森市。写真:諏訪撮影=

 「青森を核のゴミ捨て場にするな……」。本州最北端の脱原発集会は、派手さはないが参加者が切々と訴える手作り感に溢れていた。JR青森駅前の金曜集会(主催:「原発なくそう!核燃いらない!あおもり金曜日行動」実行委員会)をきょう取材した。国の場当たり的な原子力政策に怒る青森県民の気持ちが、集会に滲み出ていた。

 15日に青森県を訪れた枝野幸男経産相は三村申吾知事に面会、大間原発の建設続行と青森県を核廃棄物の最終処理場にしないとする方針を、あらためて説明した。

 大間原発の建設は政府が掲げる「30年代の原発ゼロ」とあきらかに矛盾するものだ。最終処理場は日本全国どこにも引き受け自治体がない。枝野大臣の説明が欺瞞だらけであることが分かる。

 トラブルが続く六ヶ所村の再処理工場は、これからも動かない。東電幹部が河野太郎衆院議員(自民)に「六ヶ所村は動きませんから(安全面で)大丈夫です」と漏らしたことも明らかになっている。下北半島には東電が建設を目論む東通原発もある。福井県と並ぶ「原子力施設銀座」だ。原子力政策の矛盾を押し付けられた青森県民はたまったものではない。

 夕方5時から駅前のバスロータリー横で始まった集会には、仕事を終えた会社員や支援者が三々五々訪れた。会場には高校生や旅行者が脱原発への思いを込めて書いた短冊が飾られている。

 開始後間もなくは主催者たちがアピールを続けていたが、徐々に飛び入りの参加者がマイクを握るようになった。

 「政治家にファックスしましょう。声を上げられる人は声を上げましょう。私は元気に幸せに暮らしたい。そのためには原発は要らない」。会社の退勤途上に寄った女性(20代)は訥々と話した。

脱原発「1000万人署名」にサインする市民。=写真:諏訪撮影=

脱原発「1000万人署名」にサインする市民。=写真:諏訪撮影=

 気軽に「脱原発1000万人署名」に応じる市民の姿もあった。「(日本人は)贅沢のしすぎ。自動販売機なんて要らない。夜はさっさと寝るべき。人間は自然界の一動物であることを自覚すれば、こんなに大量の電気は必要ない」。下北半島出身の女性(60代・元会社員)の言葉は哲学的な響きを帯びていた。

 アピール行動に参加した女性(会社員・50代)は、青森県民ならではの懸念を語ってくれた――

 「大間原発は絶対だめ。東通りの避難路が雪で埋まったことがある。逃げ道を塞がれることは死を意味する。陸奥湾は特殊な構造だから放射能は閉じ込められる。名物のホタテは全滅。大間のマグロも終わる。政府や大臣は国民じゃなくて企業が大事。国に殺されるよ」。

 「吹雪の中でも続けるよ」。原子力施設に生活を脅かされてきた青森県民の思いを代弁するかのように主催者の一人は語った。

         《文・田中龍作 / 諏訪都》

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