サイバー時代の治安維持法 ‐「PC監視法」成立目前

PC監視法案に反対して国会前で座り込む市民。この後、院内集会を開いた。(写真:1日、筆者撮影)

PC監視法案に反対して国会前で座り込む市民。この後、院内集会を開いた。(写真:1日、筆者撮影)


 サイバー時代の治安維持法に道が開かれようとしている。「情報処理の高度化等に対処するための刑法等の一部を改正する法律案」、通称・コンピューター(PC)監視法案が今国会での可決、成立に向けてまっしぐらなのである。

 「原発・震災」のドサクサに紛れて5月23日に審議入りしたPC監視法案は30日午前、衆院法務委員会で可決されると、午後には本会議に緊急上程され可決した。民主、自民、公明党などによる圧倒的多数が賛成だからだ。

 PC監視法が施行されるとどうなるか――

 ・捜査当局は令状なしで通信履歴の差し押さえができる。誰と誰が交信したのかが一目瞭然だ。通信の秘密などあったものではない。

 ・令状一本あれば、通信相手のデータも押収できる。例を挙げよう。嫌疑をかけられたのがAさんだとする。捜査当局はAさんの令状さえ取れば、Aさんの通信相手全員のデータ(通信内容つまり文面)を押収できるのである。通信相手が海外でも可能だ。

 要するに権力にとって不都合な人間は「一網打尽」にできるのがPC監視法なのである。もっと端的な言い方は「ネット規制法」だ。捜査当局自身が目を見張るほど効率的な取り締まりを可能にする法律なのである。

 憲法第21条が謳う「表現の自由」「通信の秘密」、第33条が定める「令状主義」を犯す可能性が高い。だが政府はそんなことお構いなしだ。

 参院法務委員会の井上哲士議員によれば、与党は参院に送付されてくる前から「7日に採決してくれ」とせっついてきた、という。「自・公政権下でもこんな乱暴なことはなかった」と井上議員は眉間にしわを寄せる。

 なぜ与党はここまで急ぎたがるのか。菅政権に対する不信任案が通り、解散総選挙になれば、郵政解散(2005年)で「共謀罪」が“流れた”のと同じ運命を辿ることを法務省、警察庁が危惧したためである。

 PC監視法に反対するある弁護士は「エジプト市民革命の成功やウィキリークスによる政府情報の暴露が大きな背景にある」と見る。

 ネットの普及で足元が危うくなりつつある新聞・テレビは、ネット監視法案の本質的な問題を伝えていない。(少なくとも筆者が新聞を読み、テレビを見る限りでは)

 「民衆の力をつなぐのがネット。都合の悪いことは隠したがる権力はネットで真実が明らかにされるのを阻止したいのではなかろうか」。都内在住の男性(40代)は語った。

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個人の自由や権利が大きく制限され、選挙さえも行われなくなる「緊急事態条項」の発令が現実味を帯びてきました。戦前に戻らぬよう田中龍作に権力の監視を続けさせて下さい。

田中龍作

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