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【リビア発】政治犯収容所 処刑された6万人のうち遺体発見は1万人

 「ブスリム・プリズン」と呼ばれリビアの人々を震えあがらせた政治犯収容所はトリポリ南部にひっそりとあった。もぬけの殻となった獄舎は独裁体制が終わったことを、静かだが雄弁に語っていた。  治安警察は手あたりしだい逮捕してブ …
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もぬけの殻となった政治犯収容所。1部屋に3~4人がつながれていた。部屋の数を数えようとしたが、同じ棟が繰り返されるので混乱しカウント不能となった。(2日、ブスリム・プリズン=トリポリ市内。写真:筆者撮影)
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【リビア発】米軍機が離着陸する日は秒読みに入った

 首都トリポリの東端にあるマイティガ空軍基地は王政時代、米軍が使用していた。カダフィ政権となって(1969年~)からはソ連やアルジェリアをはじめとするアフリカ諸国の軍用機が頻繁に飛来するようになった。独裁者が「打倒欧米」 …
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マイティガ空軍基地。2月、内戦が始まるとアフリカ諸国から連日、傭兵が運びこまれた。(トリポリ。写真:筆者撮影)
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【リビア発】復学する反政府軍兵士「カダフィは教育に否定的だったので自分は先生になる」

 リビアの首都トリポリを象徴する「緑の広場」。緑の革命にちなんだのか、モスクワの「赤の広場」に倣ったのか、カダフィ大佐がクーデターで政権を掌握するや(1969年)、「殉教広場」を改名して、そう名付けた。  高射砲を積んだ …
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反政府軍のトラックが入場すると興奮のボルテージは一気に高まった。(31日=現地時間、緑の広場。写真:筆者撮影)
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【リビア発】 カダフィ紙幣を手放したいが…

 リビアの通貨ディナール。国の崩壊に伴って紙幣が紙くず同然になることがよくある。豊富な石油資源に支えられているためか、リビアの貨幣価値は維持されているようだ。  だが困った存在が1ディナール(実勢レートで約0・8ドル)と …
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500ディナール紙幣。受け取ったホテルマンはカダフィ大佐の顔の部分に『お尋ね者』と書いたテープを貼ろうとした。(ベンガジ市内のホテル。写真:筆者撮影)
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【リビア発】 軍事施設にカダフィ栄華のあとを見る 

 ベンガジで「反カダフィ・デモ」が発生して4日目にあたる2月19日、政府軍の東部最大拠点であるベンガジ基地に爆薬を積んだBMWが突入した。基地正門は大破。自爆テロである。  これを口火に武器を手にした民衆と反政府軍が基地 …
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軍事施設とは不釣り合いな宿で、独裁者はうら若き愛人たちと夜を共にした。内部は焼き討ちで黒焦げだ。(政府軍ベンガジ基地。写真:筆者撮影)
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【リビア・ベンガジ発】 カダフィに虐殺された親族、友人の遺影を探して

 裁判所や放送局などが並び、町の中心部に位置する「サーヘッド・アル・タハリール広場」。42年間に及ぶ「カダフィ独裁打倒」を叫ぶ民衆はこの広場で蜂起した。「リビア市民革命」発祥の地と呼んでよい。  反政府軍がカダフィ政権の …
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先月16日、戦士した友人の遺影を探す男性。「死ぬ2日前まで一緒だった。とても悲しい」。(27日、サーヘッド・アル・タハリール広場。写真:筆者撮影)
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【サルデーニャ報告】「基地、軍事演習場、原発」は敗戦国の宿命か

   リビアの対岸にあたるイタリアは、カダフィ政権の軍事施設に対する空爆を続けるNATO軍の出撃拠点となっている。サルデーニャ島はその代表格でもある。  島の最南部にあるデシモマヌー基地からは、一日平均10機がリビア爆撃 …
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デシモマヌーNATO基地。20万平方キロと広大だ。(イタリア・サルデーニャ島。写真:筆者撮影) 
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【サルデーニャ報告】「白血病になり軍を辞めた」

 リカルド・コリンブさん(47才・写真)は1985年から15ヶ月間、イタリア軍に所属していた。勤務先はサルデーニャ島クイッラ村の実弾演習場。対戦車ミサイルが炸裂した後の火を消すのが主な仕事だった。  体の異変に気づき病院 …
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リカルド・コリンブさんは白血病の薬を今も飲み続けている。 頭髪はすべて抜けた。(17日、サルデーニャ島。写真:筆者撮影)
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【サルデーニャ発】 ベルルスコーニ首相が目論んだ「核の島」~劣化ウラン弾でガンと畸形~

 サルデーニャ島南西部に位置するクイッラ村は、ブドウ畑とオリーブ畑が広がる山あいの田園地帯だ。野鳥のさえずりが長閑に響くが、すぐに普通の田園地帯ではないことに気づく。  「ドーン、ドーン」、断続的に響く破裂音が静けさを引 …
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放射性物質は鉄条網を越えて村に降ってくる。(16日、クイッラ村。写真:筆者撮影)
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【サルデーニャ発】 ベルルスコーニ首相が目論んだ「核の島」 ~原発編~

 ローマから南西に飛行機で一時間ほど飛ぶと地中海にぽっかりと浮かぶサルデーニャ島に着く。日本の九州を二回り小さくしたような島だ。  絵葉書きに出てくるようなエメラルドグリーンの海に囲まれた島は、高級リゾート地としても名高 …
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原発建設予定地のひとつサンタ・マルガリータのビーチ。島の最南端だ。(15日、カリアリ市。写真:筆者撮影)
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