【汚染水】 規制庁長官 「柏崎刈羽原発の安全管理ができるのか?」

原子力規制庁に呼ばれた廣瀬社長(手前)と相澤副社長。=4日、午前10時30分頃 六本木 写真:筆者=

原子力規制庁に呼ばれた廣瀬社長(手前)と相澤副社長。=4日、午前10時30分頃 六本木 写真:筆者=

 福島第一原子力発電所からの汚染水漏えい事故で、原子力規制庁はきょう、説明を求めるため東電の廣瀬直己社長らを呼んだ。

 池田克彦長官は「初歩的な確認の不足。東電の現場管理能力が著しく不足していると言わざるを得ない」と厳しく指摘した。

 池田長官は以下2点についての報告を求めた―
▲他の発電所から人員を回してでも適切な対応を行うことはできないか?
▲このような状況が続くなか、(再稼働に向けた)設備設置変更の申請が出ている柏崎刈羽原発の安全管理を適切にできるのか?

 廣瀬社長は「人・金・モノのあらゆる経営資源を投入して参りたい」と、教科書のように答えた。

 面談の後、ぶら下がり記者会見が開かれた―

 池田長官は、以上2点についての報告書の提出期限は1週間をメドとする、とした。

 記者団が「相次ぐ初歩的なミスは、柏崎刈羽の設備設置変更の申請への判断に影響しないか?」と問うと、池田長官は「電力会社としての能力は判断の中味に影響してくる」と答えた。

 とはいえ、汚染水流出は規制庁にも責任がある。「汚染水の漏えいは事故直後の2011年6月ごろから問題にされてきた。規制庁が発足してもう一年にもなる。問題がここまで大きくなったのは、規制庁が生ぬるかったからではないのか?」筆者はこう質問した。

 池田長官は「その意味では責任を感じている」とボソッと答えた。どこまでも他人事のようだった。

規制庁の池田長官(右)と東電最高幹部がテーブルをはさんで向かい合った。深刻な問題のはずなのだが、緊張感はあまりなかった。=写真:筆者=

規制庁の池田長官(右)と東電最高幹部がテーブルをはさんで向かい合った。深刻な問題のはずなのだが、緊張感はあまりなかった。=写真:筆者=

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