生活費を圧迫する電気料金の値上げは御免だ。今夕、市民が銀座で「電気料金値上げ反対」のデモ行進をした。(主催:Act 3・11 JAPAN)
東京電力は企業や自治体など大口契約者の料金を4月から17%あげる意向だ。家庭用などは夏にも10%上げたいとしている。とんでもない話だ。自らが安全管理を怠ったがために大事故を起こしたにもかかわらず、廃炉費用などの負担を国民に押し付けようという寸法だ。国民は増税と電気料金値上げという二重の苦しみを背負わされる。
神奈川県在住の主婦(30代)は憤る。「国民はすごくナメられている。東電は殿様商売をやめてほしい。声をあげることが大切だと思いデモに参加した。10%あげられたら10%節電する。テレビも見なくていい」。
千葉県の老人ホームで介護士として働く青年(19歳)はストレートに怒りを表す。「東電の悪徳ぶりは頭にくる。被災者を救おうともしない。電気料金には広告も含まれているのでマスコミもグル」。青年は『原発から出る増すゴミ、記者クラブから出るマスゴミ、要らない』と書いたプラカードを持参した。
今夕のデモでは『原発』の二文字はほとんど見かけなかった。『Act 3・11 JAPAN』事務局長の福島豊さんは「あえて原発から入らなかった」と話す。「電気料金の値上げは誰しも関心が高い。これをきっかけに電力の自由化を国民が真剣に考えるようになれば」とデモの意義を強調した。
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