原発事故に対する東電の不誠実な対応に抗議して勝俣恒久会長邸近く(新宿区左門町)の公園でハンストに入った青年がテントを張ったところ、警察から「畳んで下さい」と警告された。
30日午前0時から東電・勝俣会長邸前でハンストに入った山口祐二郎さん(26歳・雑誌ライター)は、警察の強引で狡猾な説得により近くの左門町公園に移動した。
渋る山口さんへの説得にあたって警察はこんなことを言っていた―「この寒空の下、あなたの人命のことを考えて私たちは保護しなければならない」。
それから約2時間後(午前3時)、「脱原発ツイッターデモ」で知り合った友人からテントを提供された。
山口さんによれば、きょう未明の段階で私服刑事は「夜の間はテントを広げても構わない。明るくなったら畳んでくれ」と話していた。
ところが夕方5時、別の警察官が来て「テントを畳むように」と警告したのである。「新宿区の条例に違反する」との理由からだ。真冬の5時と言えば夜の帳が降り切っている。山口さんを公園に移動させた未明の見解とは矛盾しているではないか。
勝俣邸から移動させる時は、さも山口さんの健康に配慮したようなことを言いながら、公園に移ったら、今度はテントを使わせない。吹き付ける寒風は体温を奪う。寒風から身を守るテントの撤去は、人命に関わる。
警察の妨害にもめげず山口さんは30日、3度勝俣邸前に“出撃”した。支援者10数人と共にシュプレヒコールをあげた。「勝俣出てこい」「ちゃんと補償しろ」…
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警察にテントを撤去させられても、山口さんはハンストを続行します。寒さをしのぐための寝袋の貸与をお待ちしております。