
13~14時という一番暑い時間帯にもかかわらず、参加者たちは石破首相に激励を送り続けた。=7日、自民党本部前 撮影:田中龍作=
13時、自民党本部前に約50人が集まった。石破おろしに強い危機感を抱く人々だ。
『悪い奴と交代しないで』(写真)と書いたプラカードを手にした女性は、「石破さんが辞めると極右とかが入って来て危なくなるからねえ」と言って顔を曇らせた。
ツボ議員が石破おろしを仕掛けていることを憂慮する参加者もいた。神奈川県から駆けつけた女性だ。
彼女は韓鶴子総裁への捜査が韓国で進んでいることをあげ、石破首相が退陣しツボ議員が復権すると「日本が危なくなる」と眉間に皺を寄せた。
統一教会の資金源は日本だ。韓国特別検察が韓鶴子総裁を自供に追い込んで、日本の政治家名が出てきても、ツボ議員たちが政権を支えていれば、捜査共助なんて望むべくもない。
結果として日本が統一教会の解放区となる恐れさえある。
「石破辞めるな」「石破頑張れ」「負けるな負けるな石破」…炎天下、参加者たちは声をあげ続けた。

赤信号は自民党に対して灯されているように見えて仕方がなかった。=7日、自民党本部前 撮影:田中龍作=
「石破辞めるな」激励デモが始まって1カ月以上が経つ。これほどまでに惜しまれた首相がかつていただろうか。
自民党本部前での石破激励デモが解散したのは14時。それから1時間20分後、NHKが速報で「石破首相が辞任する意向を固めた」と伝えた。
自民党議員たちは国民世論なんて意に介さず、自分たちにとって不都合な石破首相を退陣に追い込んだ。
裏金議員が跋扈し、統一教会の解体と被害者救済は進まなくなる。燭光が見えたのも束の間、この国は暗黒の無法社会に向かって突き進むのだろうか。独裁は瞬く間にやってきそうだ。
~終わり~
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