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伊勢崎賢治は国際選挙監視団にも参加した。=2019年、香港 撮影:田中龍作=
昨年10月、レバノン南部で国連軍の停戦監視部隊がイスラエル軍の砲撃を受けた。国際秩序なんてお構いなしのイスラエルだが、越えてはならぬ一線を越えたのである。現地取材を続けていた田中が真っ先に国際携帯をかけたのが、伊勢崎賢治だった。誰よりも戦地の現実を知っているからだ。
伊勢崎は内戦が続いていたアフガン、東チモール、シェラレオーネなどで紛争解決にあたったことで知られる。
戦場で理想論は通用しない。「マスードが殺(や)られなかったら武装解除はできなかった」…伊勢崎が語ってくれたことがある。
マスードとはタリバンを首都カブールから追い出した北部同盟の最強軍閥マスード派のリーダーの名前だ。民族のカリスマだった。
和平交渉は薄氷の上を歩くに等しいのだ。
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イスラエル軍の空爆を受けるベイルート郊外。=昨年19月、レバノン 撮影:田中龍作=
きょう9日、日本の安全保障について各党の意見を聞くNHKの日曜討論に伊勢崎がれいわ代表として出演した。衝撃的だった。
与野党の国会議員による安全保障論議は「観念的タカ派」と「観念的ハト派」のツバ競り合いだった。政治家による議論のうち99%がこれだった。
伊勢崎は紛争地の現実を身をもって知る。NHK日曜討論は、伊勢崎が登場することで初めて現実に即した安全保障議論ができた。
これまでのように観念論と観念論をぶつけ合って非現実的な議論を長々と続けていると、あれよあれよという間に本物の戦争に巻き込まれてしまう。
日本とアジアで戦争が起きないようにするためには、伊勢崎賢治@isezakikenji を国会議員に送り出すべきだ。幸い夏には参院選挙がある。賢明な高井幹事長@t_takai はすでに準備されていることと思うが。(文中敬称略)
~終わり~
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