ガザでポリオの感染が確認された。戦場と伝染病と障害はセットだ。衛生状態が悪く、医師も医薬品も極端に不足するからである。
20年以上も前、インドネシア西端のアチェに入った。アジアで最も長く続く内戦を取材するためだ。(ベトナム戦争はすでに終わっていた)
口唇裂(言葉狩りを恐れずに言えば「兎口」「みつ口」)の子供が多いのに驚いた。
口唇裂の原因は諸説あって特定されていないが、小さいうちに縫合すれば後の障害も軽くて済む。だが医師も少なく、人々は病院にかかる金もない。子供の口唇裂は放ったらかしにされるのだ。
アフガニスタンで中村哲医師が「きれいな水さえあれば病気の大半は治る」と話していたが、まさにその通りだ。
アフガニスタンの場合、最大の水源である雪解け水を供給していたカレーズ(農業用水路)が、内戦でズタズタになったため、きれいな水が不足するようになった。
戦争は地下水を汚染する。地中深く潜り込んで炸裂する劣化ウラン弾は、長きにわたって地下水を汚染する。劣化ウラン弾が発がん性のあることは、あらためて言うまでもないだろう。
人々は分かっていたとしても井戸の水を汲んで飲まざるを得ない。上水道の設備も戦争で破壊されるからだ。
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田中はきょう(18日Sunday)も街頭に出ます。戦争の不条理を訴えるためにも現地に行かせて下さい。
ご支援何とぞ御願い申し上げます。