イスラム国による湯川遙菜さんの殺害が明らかになって15日が経つ。後藤健二さんはちょうど1週間だ。
今夕、札幌、仙台、東京、京都、福岡など全国各地で2人を追悼する集会が開かれた。
渋谷のハチ公前にはプラカードや花束を手にした人々が次々と集まった。開始から1時間も経たないうちに500人余りの参加者がハチ公前広場を埋めた。
「I am Kenji」「May Rest in Peace=安らかに眠れ」…後藤さんと湯川さんの死を悼むメッセージが、キャンドルの灯りに照らし出された。
「テロとの戦い」「自己責任」…讀賣新聞をはじめとする記者クラブメディアによって作り出される世論が、国民の思考を停止させる。
2人の死を悼んでハチ公前に足を運んだ人々に話を聞いた。
「どこまでが自己責任なのかは、恣意的に決められている。後藤さんは日本人だから殺されたのではないか。日本(安倍官邸)の外交に問題があるのではないか」。(30代女性・会社員)
「私を含め日本国民はテロとの戦いをする気はそもそもない。(その気があるのは)安倍さんだけだと思っている。日本はいつの間にか有志連合に入っていた」。(60代男性・都内在住)
今回の惨劇を“有効活用”しているのが安倍首相だ。集団的自衛権の行使を加速させ、憲法改正の発議も政治日程に入れた。
後藤さんは平和の尊さを訴えながら中東の大地に果てた。愚かな首相と愚かなマスコミが、後藤さんの願いとは逆方向に日本を持って行こうとしている。