花博のため桜並木を切る横浜市の狂気

桜並木のすぐ傍にあり「一本桜」と呼ばれる名木。並木と共に伐採される運命にあるのだろうか。=12日、横浜市上瀬谷 撮影:田中龍作=

 行政の狂気と愚かしさがそこにあった。

 横浜市は花博のために上瀬谷の桜並木(180本)を伐採する。花のために花を殺す。

 これほどの矛盾があるだろうか。たった半年(2027年3月~9月)のイベントのために樹齢50年の大木を切り倒すのである。

 桜並木伐採の大義名分は道路の拡幅だ。米軍基地の返還に伴う上瀬谷地区の再開発が背景にある。

 横浜市は再開発エリア(242ヘクタール)を南北に貫く環状4号線を現在の2車線から4車線に拡幅する計画である。

 横浜市は具体的に「某月某日に伐採する」とは言わないが、今秋にも伐採するものと見られる。

 横浜市の工事説明会資料には「環状4号線の東側にバイパス道路を整備し令和6年(2024年)秋ごろ交通を切り替える予定」と書かれている。

 昨年6月23日に開催された横浜市都市計画審議会でも、上瀬谷整備推進課(当時)の西岡課長が「グリーンエキスポ 2027(花博) に合わせて、(桜を)植え替えして再生していこうと考えているところでございます」と述べているのだ。

花博会場予定地にまだ棲息していたキジ。開発の槌音が騒々しくなると姿を消すだろう。=12日、横浜市上瀬谷 撮影:田中龍作=

 上瀬谷は大都市ヨコハマにあって手つかずの自然が残る。オオタカやノスリが飛来し、ヒバリやウグイスのさえずりが絶えない。

 すでに建設が進む花博会場(100ヘクタール)では、柿畑が無残な姿を晒していた。柿の木が根こそぎブルドーザで倒されているのだ。畑にはキャタピラーの跡が禍々しく残っていた。

 かつて雑木林だった辺りは切り株だらけとなっていた。戦争で爆撃されてもこうはならない。

 あえて言うまでもないことだが、自然は一度壊されると取り返しがつかない。生態系が破壊されるからだ。

 わずか半年のイベントのため、再開発のため、冷却効果に絶大な効果のある樹木を大量伐採する愚かしさは、狂気という他ない。

キャタピラーの跡が禍々しい柿畑。前方は根こそぎ倒された柿の木。=12日、横浜市上瀬谷 撮影:田中龍作=

 ~終わり~

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