山本太郎の現場主義 「政府は、能登半島地震の被害をどれくらい深刻に受け止めているだろうか」

炊き出しに汗を流す山本太郎。真っ赤なジャンパーを着ていなかったら国会議員であるとは気づき難い。=2018年大晦日、横浜寿町 撮影:取材班=

 年の瀬、横浜のドヤ街。炊き出しに500人を超す生活困窮者が長蛇の列をなし食事にありつこうとしていた。

 配膳する側は懸命だ。ただでさえ体力の衰えている生活困窮者を寒さに晒してはならない。食事を温かいうちに食べてもらえるようにスムーズに手渡して行かねばならない。それも500食超である。

 巨大炊き出しは、プロ集団でなくては不可能な作業だ。

 百人近いボランティア・スタッフの中に垢抜けた男がいた。プロのボランティアたちと全く同じ動きだ。裏のルートで聞いていなかったら、その男が山本太郎と気づくまで時間を要したであろう。

 

山本が炊き出しの現場で語ってくれた。「寝泊りも食事もままならない人々がいる。政治の現場にいる人間はそれを知っていなければならない」と。=2019年大晦日、渋谷区美竹公園 撮影:田中龍作  

 能登半島を襲った地震で被災者救援のNPO・NGOが獅子奮迅の活躍を見せている。

 災害が発生したら全国津々浦々どこにでも駆け付けて復旧活動に汗を流してきた山本太郎が、能登に展開する10団体のNPO・NGOから聞き取ったリポートは詳細で説得力に富む。

 田中も若い頃、水害、地震、山崩れなど災害の取材を経験したが、100件天災が起きれば、100通りの災害がある。

 山本は場数を踏んでいるうえに「今=能登」もよく知る。

 政治家が自粛を申し合わせて現場に行かないなんぞ愚の骨頂である。

 「政府は、能登半島地震の被害をどれくらい深刻に受け止めているだろうか」…山本太郎の重い指摘も岸田首相にはカエルの面にションベンなのだろうか。

 念のために言っておくが、田中はれいわ信者ではない。山本太郎ファンクラブでもない。

(文中敬称略)

 ~終わり~

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