ストを忘れ戦うことを忘れた労働組合「連合」の定期大会に5日、岸田首相が駆けつけた。新聞テレビはもとより労働界も政権党に取り込まれ、大政翼賛会化は進む一方だ。
世相に流されない尖がった労働者たちが、きょう6日夕、自民党本部前で戦争反対を訴えた。(主催:労組反戦行動実行委員会)
東京東部労組の菅野存委員長は「我々がストライキをすれば戦争を止められる」と呼びかけた。
田中が理由を聞くと「兵器が作れなくなるからね」と答えた。生産の現場を握る労働者が踏み留まれば戦争遂行は困難になる。
そうさせないため資本家と政治家は労働組合を取り込むのだ。連合の姿勢は体制側にとって願ったり叶ったりだ。
社民党の福島みずほ党首がマイクを握った―
「戦争に賛成だった人も反対だった人も原発事故と一緒で、本当にひどい目に遭う。
働く現場を戦争に協力させるように作り変える。財界や政府がぼろ儲けする戦争ではなく、みんなのための平和を作っていこうではありませんか」。弁護士としての福島氏は労働問題が専門で、父親は特攻隊の生き残りだった。労働と戦争に敏感だ。
「軍拡するなら生活に回せ」
「軍拡するなら福祉に回せ」
「軍拡するなら貧困対策に回せ」
シュプレヒコールが自民党本部前に響いた。
マスコミは大政翼賛会の一角を占める連合の大会を報道しても、ごくまっとうな主張を展開する労働者たちの動きは見向きもしない。
~終わり~
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