ジャニー喜多川氏の性加害を華々しく糾弾する朝日新聞が、過去に同氏を絶賛していた。ほんの4年前のこと、それも朝日新聞の顔ともいえる天声人語で、だ。
喜多川氏が死去したのが2019年7月9日。翌々日(11日)、朝日の朝刊に目を通していた私は、見間違いではないかと何度も目をこすった。以下、件の天声人語より。
・取材には折り目正しい日本語を話し、敬語も丁寧だった。
・ジャニーズらしさとは何かと尋ねると、「品の良さ」と答えた。
・ジャニーズの誰が好きかを問えば、容易に世代を言い当てられる。
・日本の大衆文化に新風を吹き込み続けた希代のプロデューサーだった。
天声人語に書かれていた歯の浮くような評価は、ジャニーズJr.から直接聞いた喜多川氏の人物像とかけ離れている。
喜多川氏の性癖はメディアの世界では共通認識ではなかったか。死去した人物を褒めるのが日本人の美徳とはいえ、ここまで褒めちぎってよいのだろうか。
新聞テレビが性加害を黙認していたなどという言い訳は明らかにウソである。
天声人語で称えられて、喜多川氏にはいっそう箔が付いた。被害はさらに増え続けた。
~終わり~
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