開戦から46日目、4月12日。
マスグレイブが見つかったブチャ。街の一角はロシア軍戦車の残骸で埋め尽くされていた。
破壊された戦車の傍らにガスマスクがあった。
現場の状況からして反米・親露の評論家といえども「ガスマスクは住民の物」と言い張るには無理がある。「2万%」ロシア軍の物と見てよい。
ロシア軍の猛攻が続くマリウポリで化学兵器が使われたとの情報がある。使用を決定づける証拠は、今のところ見つかっていないが。
ガスマスクはロシア軍の装備としてあった。ブチャで化学兵器を使ったことにはならない。
ただロシア軍はいつでも化学兵器を使用できる態勢にある・・・ということは理解しておく必要がある。
乗用車には降参を示す白い布が5枚巻かれていた。
ロシア軍に包囲されたブチャ住民が脱出を試みようとしたのである。しかし車輪は4つとも撃ち抜かれた。
乗員は引き摺り出された。射殺されたか連行されたか。
「車に乗ったら撃たれる。水を汲みに行くのにもロシア軍に見つからないようにして歩いて行った」。ニコライさん(男性・60代)が当時のもようを語ってくれた。
「車に乗ると撃たれるので森の中を歩いた」。イルピンでも避難民から聞いた。
ロシア軍は住民を街から出さないようにして何をしようとしたのか。
~終わり~
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カードをこすりまくっての現地取材です。
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