衆院選挙の前哨戦とも言われる横浜市長選挙。山中竹春候補(立憲=推薦、共産・社民=支援)と前国家公安委員長の小此木八郎候補(自公系)が「横並び」との報道が目立つ。だがナマの数字では山中氏が抜け出た感がある。
カジノ反対を掲げる山中竹春候補の決起集会が、きょう17日、横浜港ハーバーリゾート協会の主催であった。
集会後、ハマのドンこと藤木組の藤木幸夫会長がぶら下がり会見に応じた。
フリー記者が「(横浜市長選挙は)コロナ対策に失敗した菅政権への審判となりますか?」と質問した。
藤木会長は「当然でしょ。そうなっちゃってる。山中が当選して菅は終わりです」。明日、91歳の誕生日を迎えるとは思えない鋭い眼光でドンは答えた。
選挙戦は、山中善戦というよりも小此木苦戦と言った方が正確だ。
苦戦の原因は菅首相が「小此木氏への全面支援」を掲げたことである。
小此木も「カジノ反対」を掲げるが、カジノ推進の中心人物だった菅首相の支援を受ける。有権者には分かりにくい。
「林市長のように選挙中は白紙を掲げながら、当選してしまったら、カジノ推進に変身するのではないか」との疑念が拭えないのだ。
小此木候補は街頭演説で「(有権者は)チラシをこれまで通り受け取ってくれるが、『入れる(投票する)か、今回は悩むんです』と言うんです」と明かした。
チラシに「IR誘致はやめます」と書いてあっても、林市長の前例があるため、有権者は信じられないのだ。
カジノと同じくらい重大な問題がコロナである。神奈川県の感染爆発は東京都と連動しており、医療崩壊間近だ。
どう言い繕おうと、コロナの感染爆発を招いたのは、菅政権の失策である。
焦りの色を濃くする菅首相は、地元の業界を締め付けにかかっているが、効いていないようだ。政治家の力に翳りが差し始めた時、特有の現象である。
菅首相の続投は絶望的になった。横浜市民の良識がガースーを追い詰めているのである。
~終わり~