30万人を超えるオリンピック反対署名を嘲笑うように、JOCやマスコミは五輪開催に向けて既成事実を積み重ねる。
きょう9日は新国立競技場で陸上競技の五輪テスト大会があった。TBSはそれをライブ放送した。
今や国難としか言いようがないオリンピックに突き進むさまは、戦争末期の日本の指導層と瓜二つである。「撃ちてしやまん」「進め一億、火の玉だ」の決戦標語さえ聞こえてくるようだ。
あの時代に戻してはいけない。オリンピックより人命や国民の生活が大事だ・・・ごく常識的な人々が新国立競技場の外周を回るデモ行進をした。
TBSがライブ放送を始めたのは午後6時30分から。6時にスタートしたデモが盛り上がり始めた頃だ。
デモ隊のシュプレヒコールがライブ中継に薄っすらと飛び込んだ。TBSは競技場のスタンドに響く音楽とライブ放送に被せる効果音と人気アナのおしゃべりでシュプレヒコールを掻き消そうとした。
4月に長野であった聖火リレーで、住民が沿道から「オリンピック中止だ」と叫んだ声をNHKが消した。それと同じだ。
今回のデモには、これまでで最多の海外メディアが取材に訪れた。
日本のテレビ局がオリンピックに反対する国民の声をなかったことにしようとしても、海外メディアが日本国民の悲鳴を世界に発信した。
~終わり~
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