在日ミャンマー人による日本政府への抗議集会が、きのうに続き、きょう2日もあった。
きょう2日は在日ミャンマー人たちが、軍事政権と太いパイプを持つ日本政府に国会内で直談判した。
確認できただけで500人超の市民が国軍に虐殺されている。凄惨な映像が会場のスクリーンに映し出された。
参加者たちは、血まみれになって絶命した祖国同胞の遺体(映像)を、目をそむけることなく見つめ、涙を流した。
モン族のチ・ス・アウンさんは「少数民族の地域では(映像で伝えられたようなことが)当たり前のように起きている」と明かした。
ビルマ族のレー・レー・ルィンさんは「毎日(同胞が)殺され、拷問されていく」。
確かに私たち日本人の目に触れるのは、漏れ伝わってくる事象だけなのだろう。
日本政府からは外務省のアジア大洋州局南部アジア部・南東アジア第一課などから官僚が出席した。
同課の岩崎高史・首席事務官は「1、民間人に対する暴力の停止 2、拘束された関係者の解放 3、民主的な政治体制の早期回復・・・を目指して行くことは(ミャンマー市民と)同じ」としたうえで「ただし手段、つまり我々(日本政府)の方でも政策を考えていきたい」とかわした。
日本政府はODAを止めるわけでもなく、あいまいな態度を取り続ける。日本からの公的資金は政治権力を掌握した国軍を潤す。
あるミャンマー人女性は「日本国民のお金で人殺しをしないで下さい」と訴えた。
きょうの集会でも「内戦」が幾度も飛び出した。現地の事態は切迫しているのだろう。
デモや集会でよく耳にするのは「内戦」だ。民族や宗教の垣根を超えて連邦軍が出来ていて、国軍と戦っている、という。
エンダラさん(ビルマ族とシャン族のハーフ)は「内戦になったら連邦軍に付いて下さい」と日本政府に訴えた。
エンダラさんはスピーチの後、田中に「国連が来なかったら、市民が丸腰で戦うしかない。その時にどちらに付くのか、ということ」と説明した。
日本政府がいつまでも曖昧な態度を取り続けることはできない。事態はそこまで来ている。ただ報道されないだけだ。
~終わり~
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