マスコミがこの期に及んでも「オリンピック開催」に向けて突き進む理由が可視化された—
カメラマンを乗せた中継車の4~5メートル後ろを聖火ランナーがゆっくりと走る・・・東京オリンピックが開催されたわけではない。
聖火リレーのクライマックス。聖火が新国立競技場に入って来た時のテレビ中継を予行演習しているものと見られる。
場所はオリンピックの際、駐車場にあてられることになっている築地市場跡地だ。日付はきょう、2月18日。
“中継クルー”と“聖火ランナー”は、一周400~500㍍のトラックを仮想して、広大な市場跡地の中を幾度も反時計回りした。
ディレクターと見られる人物が「オフィシャルは…」「NHKさん…」「中継車は(聖火)ランナーとの距離を測りながら速度調整してください」などとマイクで叫んでいるのが聞こえてくる。
太平洋戦争末期と同じ光景だ。連日のように続く空爆で国土は荒れ野原となり人々は窮乏を極める。
コロナ禍で医療崩壊し、食べてゆけない人が食料配布に並ぶ。75年前の日本とどこが違うのだろうか。
「人類がコロナに打ち勝った証」と「本土決戦」。75年前の勇ましいフレーズが甦ったように聞こえる。
それでも政府とマスコミは「オリンピック開催」を叫ぶ。これまた新聞が戦意高揚で売り上げ部数を伸ばしたのと同じだ。
~終わり~
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