総務省前で野営 定額給付金の支給求め

誠意ある回答求め野営に入った支援者と野宿者。=4日午後8時27分、総務省正面玄関前 撮影:小杉碧海=

 「国民全員に10万円を給付する」。安倍政権がぶち上げた特別定額給付金。制度がスタートして2ヵ月経っても10万円が手元に届かない国民は数えきれないほどいた。

 政府のズサンさはこれに留まらなかった。最もカネに困っている人たちに1円も届いていないのである。

 野宿者のほとんどが定額給付金の支給を受けていない。「住民基本台帳に記載されている」ことが支給の条件になっているためだ。

 野宿者にとって10万円は重い。空き缶を一日じゅう拾い集めても、収入は1,000円~1,800円。コロナ禍で、野宿者の仕事は激減した。食いつないでゆけなくなったのだ。

「あなたにとって10万円はハシタ金かもしれないが、野宿者にとっては何カ月も生きてゆける金なんです」。支援者は声を震わせて総務省の特別定額給付金室の鳴田真也課長補佐に5212筆の署名を手渡した。=4日午後7時12分、総務省前 撮影:田中龍作=

 切羽つまった野宿者が支援者と共に、きょう4日、総務省を訪れ、住民票がなくても、定額給付金の申請を受け付けるよう要請した。

 「もれる人を何とか救おうという気はないのか?」と迫る支援者に総務省は素気なかった。

 野宿者が地元の役所に支給の申請に行っても、総務省のお達しにある「要住民登録」のため受け付けてもらえないのだ。

 ネットカフェや無料低額宿泊所に居住していても住民登録はできない。野宿者にとって、住民票を取るのは至難の業である。

 支援者たちが「住民登録がなくても特別定額給付金の申請ができるよう制度の柔軟な運用」を総務省に求めたが、無回答だった。

 このため野宿者と支援者は回答を求めて、総務省前で野営に入った。(4日午後8時53分現在)


交渉のため表に出てきた特別定額給付金室の福田主査。田中が名刺を渡しても名前を名乗らなかった。=4日午後1時56分、総務省前 撮影:小杉碧海=

    ~終わり~

田中龍作の取材活動支援基金

■郵便局から振込みの場合

口座:ゆうちょ銀行
記号/10180 番号/62056751

■郵便振替口座

口座記号番号/00170‐0‐306911

■銀行から振込みの場合

口座:ゆうちょ銀行
店名/ゼロイチハチ・0一八(「ゆうちょ銀行」→「支店名」を読み出して『セ』を打って下さい)
店番/018 預金種目/普通預金 口座番号/6205675 口座名/『田中龍作の取材活動支援基金』

■ご足労をおかけしない為に

ゆうちょ銀行間で口座引き落としができます。一度窓口でお手続きして頂ければ、ATMに並んで頂く手間が省けます。印鑑と通帳をお持ち下さい。
記号/10180 番号/62056751 口座名/タナカリュウサクノシュザイカツドウシエンキキン

連絡先
tanakaryusaku@gmail.com
twitter.com/tanakaryusaku

政治