医師、看護師、患者計39人の院内感染が確認されている都立墨東病院の中に入った。
きょう、知人(20代・女性)の治療に父親を装って同行したのだ。知人宅に昨夕、病院から電話がかかってきた―
「(コロナで院内感染が起きている)こんな事態だから治療を遅らせませんか?」と。
それでも、知人は治療を遅らせたくないので「行きます」と答えた。
待合室の田中のもとに担当医が説明にきた。ビニールのエプロン姿だ。
都立墨東病院はサージカルマスクや防護服が不足していた。それは国会でも取り上げられた。(3月2日、参院予算委)
病院の責任ではない。供給を怠っていた都の責任である。特措法第10条で、医療資材の備蓄が行政の長に義務付けられているからだ。
担当医は「●●さんのお父さんですか」と確かめたうえで、治療には万全を期しているが「100%感染はないとは言い切れない」と話した。
時事通信によれば、すでに小池都知事は「都の備蓄体制は整っている」として医療用防護服2万着を中国に提供している。
さらに今年2月、自民党の二階俊博幹事長は小池知事に防護服5~10万着を追加提供するよう要請し、小池知事は応じる考えを示した。
そして3月-
都知事選に自民党として候補を立てないことを決めていた二階幹事長が、自民候補の擁立を目指す都連を押し切った。
これが都立病院に防護服が回らない真相だ。
親中派二階氏と再選を目指す小池知事の野望の前に、都民の命は犠牲となったのである。
~終わり~
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