警察とのクラッシュの最前線に立つ男性(20代)に尋ねた。「もし中国人民解放軍がデモ鎮圧のため香港に入って来たらどうするか」と。
男性は「アメリカに頼む他ない」と即座に答えた。
問答無用、力づくで押さえつけてくる中国に対抗するには、同様の力を必要とする。
中国共産党にとって好ましからざる人物を引き渡す条例(逃亡犯条例)が香港立法会に上程されたのを機に米国議会では、香港の人権を確立しようという機運が高まった。
資本主義経済に不可欠な法の支配を確立させようというわけだ。香港は世界有数の金融センターで米国は香港に莫大な資産を持つ。中国共産党幹部による人治支配では、資産を失う恐れさえある。米国が香港での人権の確立を求める根拠である。
香港人権法は6月、米国議会に超党派で提出された。香港市民は香港人権法の成立に望みを託す。
市民たちは早期の成立を求めて8日、米国総領事館に陳情のデモ行進をした。翌9日から米国議会で香港人権法の実質審議が始まることに合わせたのである。
総領事館につづく大通りは人の川となった。デモ隊の最後尾が見えない。
人出は6月16日にあった200万人デモと同じくらいの勢いだ。だが、今回の方が雰囲気は切迫している。機動隊による暴行事件が示すように、人権を蔑ろにする中国の影が日増しに濃くなっているからだ。
人々は「Pass the Act,Free for Hong Kong(香港の自由を守るために法案を通してください)」などとシュプレヒコールをあげながら米国総領事館を目指した。
~終わり~
◇
香港の自由を守るために、逮捕されることも、撃たれることも顧みず、決死の覚悟で抵抗を続ける人々の姿を伝えるために、現地まで足を延ばしました。
クレジットカードをこすりまくっての借金です。ご支援何とぞ宜しくお願い致します。
↓