新宿区のデモ規制が1日から実施される。条例ではない。あくまでも公園使用基準の見直しである。公園を管理する新宿区みどり土木部が、6月27日にあった区議会の環境建設委員会に報告しただけだった。議会に諮られることはなかった。
新宿区はこれまで「柏木公園」「花園西公園」「新宿中央公園」「西戸山公園」の4公園のデモ使用を許可していたが、1日からは「新宿中央公園」だけとなる。
「憲法21条で保証された表現の自由を奪うな」。危機感を抱いた市民が31日夕方、デモ出発点のメッカとして親しんできた柏木公園に集まった。(主催者:公園使わせろ7・31新宿アピールデモ実行委)。
実行委員会の中心となったのはほぼ毎月、柏木公園発の「最低賃金上げろデモ」を行っていた団体だ。「築地移転反対」「脱原発」「安倍辞めろ」・・・柏木公園はありとあらゆるデモの出発点となっていた。
新宿区は規制の理由としてデモが近隣に迷惑を及ぼすとしているが、それはヘイトデモで、たまにあるだけだ。ヘイトであればデモを届け出た段階で警察が察知できる。平和で静かなデモまでがなぜ規制の対象となるのか。
弁護士資格を持つ区議会の野党議員が法律家のネットワークと国会図書館で調べたところ、デモが出発する公園を一つに限っている自治体は新宿区だけだった。
今回のデモ規制について東京弁護士会は「違憲の恐れがある」、東京第2弁護士会は「(明確に)違憲である」との見解を出した。
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