こんなカッコいい爺さんがいるのか。俺もこんなになりたい。そう思わずにはいられなかった。
24日夜、戦争法案に抗議する学生たちであふれる国会議事堂前に村山富市元首相が現れた。「村山さ~ん」。声援が しきりに 飛んだ。
4~5人の学生に支えられて村山氏(91歳)が演台に上がる。90代と20代のコラボだ。
元首相は孫たちに話しかけるように演説した―
「総理大臣をやっている時、中東の国を訪問して私は誇らしく挨拶しました。どこに紛争があっても、戦争があっても、そこに使われている兵器にメイド・イン・ジャパンはありませんよ。日本は戦争しない国なんです。戦争に加担しないんですと僕は胸を張って演説しましたよ。
あの戦争を経験した日本の国民はね、もう二度とあんなことを繰り返してはいかん」。
「大分には安心院という所がありますけども、そこから特攻隊が出て行きました。19歳か20歳の皆さんより若いかそのくらいの人ですよ。
これから恋もしなきゃならん、親孝行もしなきゃならん、頑張って生きてる人たちが特攻隊に取られて。
飛行機には行きの油しかないんですよ、帰りの油はないんです。飛び立ったら帰らない。死ににいくんですよ」。
大学の講義では聴けない話に学生たちは耳を傾けた。自分たちと同世代だった特攻隊の悲劇に身をつまされたのか。若者たちは固唾を飲んでいた。
老いも若きも危機感で一杯だ。安倍支持者を除く日本中の人々が背筋に寒いものを感じているのではないだろうか。
60歳の安倍首相が毎日「辞めろ」と国民から罵声を浴びているのに、91歳の村山元首相は熱狂的拍手で迎えられ、若者から「頑張って」と声援が飛ぶ。
安倍氏は「戦争にはなりません」と言って解釈改憲で戦争法案を通そうとし、村山氏は「戦争をしてはならない」と言って憲法を守ろうとする。
果たしてどちらが本物の日本のリーダーなのだろうか。
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