これほど女性を蔑(ないがし)ろにした政権があっただろうか。
赤シャツ、赤い帽子、赤いスカーフの女性たちが、きょう、国会議事堂を包囲した。赤は怒りと退場を表す。
怒れる女たちが安倍政権にレッドカードを突きつけたのである。(主催:女の平和6・20ヒューマンチェーン実行委員会)
「殺すな、殺されるな」のプラカードを掲げた女性に、安倍首相のどこが嫌いかを聞いた。
「(安倍首相は)自分が一番と思っていて主権在民を忘れている。自分は右翼だと思っているのだろうが、あの外交は何だ? 天皇陛下は慰霊の旅をしているのに、(安倍首相は)戦争の反省がない」。彼女は淀みなく語った。
「明日の自由を守る若手弁護士の会」の黒澤いつき共同代表はステージに立ってマイクを握った―
「私には3歳と7歳の子供がいます。子供たちの平和な人生を守りたい一心でここに立っています。負けるという選択肢、あきらめるという選択肢はありません。安倍首相の執念と私たちの執念の戦いなんです」。
「働く女性の全国センター」副代表の伊藤みどり氏は、安倍政権への憎しみをぶつけた―
「戦争法制と労働法制の緩和は表裏一体。格差は広がるばかり。なんでこんな世の中になってしまったのか。安倍内閣は『女性の活躍』と言っているが、派遣で働く女性が多いのに、派遣法を改悪した」。
子を持つ母親からも働く女性からも嫌われる安倍首相。国会議事堂を包囲した参加者の背後には何百万、何千万の怒れる女性たちがいる。
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