【ガザ発】 戦闘再開 再び避難所に戻る住民

国連の避難所に再び戻って来た住民。=8日午前、ガザ市内 写真:筆者=

国連の避難所に再び戻って来た住民。=8日午前、ガザ市内 写真:筆者=

 「わずか3日間の平和」だった。8日午前8時(日本時間午後2時)、ガザ市北部にイスラエルのミサイル1発が着弾した。

 ものの5分と経たないうちにハマス(あるいはイスラム聖戦)がロケット弾4~5発をイスラエル領内に向けて発射した。戦闘は再開されたのである。

 国連の避難所にあてられているUNRWA(国連パレスチナ難民救済機関)の小学校には、いったん故郷に帰還していた住民が、再び戻って来始めた。

 アル・シジャーイヤからガザ市内の避難所に戻ってきたフセイン・ガラブリさん(38歳)は、昨日(7日)のうちにアル・シジャーイヤを後にした。

 「赤新月社(アラブ社会の赤十字)から『停戦は切れる、学校(避難所)に戻れ、安全のためだ』と言われたので戻ってきた」。フセインさんは肩を落とした。

人々は朝早くからパンを待つ。一家が食いつなぐためだ。=8日午前、ガザ市内 写真:筆者=

人々は朝早くからパンを待つ。一家が食いつなぐためだ。=8日午前、ガザ市内 写真:筆者=

 パン屋の前には人々の長い列ができた。パンの原料である小麦が入って来なくなる恐れがあるからだ。

 小麦はケレームシャロームというイスラエルの検問所を通ってガザに入って来る。戦闘が激化してイスラエルが検問所を閉じてしまえば、小麦をはじめ生活物資は入って来なくなる。

 人々はそうならないうちにパンを仕入れて冷蔵庫で貯蔵するのである。冷蔵庫とてガソリンが入って来なくなれば、自家発電ができなくなり停まる。食べ物は腐る。

 イスラエルに「生殺与奪の権」を握られたままの暮らしは、この先いつまで続くのか。

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