朝もやのまだ残る午前7時頃(日本時間11日午後1時)、警察の機動隊はタクシム広場を急襲した。人出の最も少ない時間帯を狙ったのだ。
警察は広場のゲートというゲートをすべて塞ぎ、外に向かって催涙弾を放った。援軍を入れない作戦である。
ゲートはオキュパイの人々がバリケードを築いており、それぞれで戦線ができた。現場到着から1時間半もすると機動隊は催涙弾の砲撃を始めた。ブルドーザー機能のついた放水車を押し立てて警察は広場の中側へと進む。
オキュパイ側は火炎瓶を投げつけて抵抗した。機動隊は催涙銃の水平打ちで応戦する。筆者の頭上を火炎瓶が飛び、催涙弾が体のそばを横切った。すぐに四つん這いになった。攻防が続くうち放水車1台が炎上した。
救急車がけたたましいサイレン音とともに駆け付け負傷者を運ぶ。機動隊は間を置いて催涙弾の一斉射撃を繰り返しながら、広場の内側に進む。人々はとりあえず逃げるが、催涙ガスの煙が晴れるとすぐに人間の鎖を作る。
そして「ヘル イェル タクシム、ヘル イェル ディルニシュ=どこでもタクシム、どこでも抵抗」のシュプレヒコールをあげる。
午後0時5分現在(日本時間午後6時5分現在)、機動隊とオキュパイ側のにらみ合いが続いている。
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