安倍首相周辺のれっきとした犯罪である「森友・加計疑惑」。問題が明るみに出た昨年は、国会での追及をマスコミが華々しく報じた。今年の通常国会は そこそこ に伝えた。ところが今臨時国会になると「モリカケ報道」は、鳴りを潜めた。
川内博史議員(立民)が14日の衆院内閣委員会と28日の文教委員会で「加計学園の水増し請求」を追及し、辰巳孝太郎議員(共産)が26日の参院予算委員会で新たな「森友の文書改ざん」を指摘したにもかかわらずだ。
5野党は関係省庁から事情を聴く合同ヒアリングを国会内で随時開いてきたが、最近では出席議員の数がめっきり減った。
きょうは「森友の文書改ざん」で国交省、財務省、会計検査院からヒアリングした。出席した議員はわずか4人。川内博史(立民)、辰巳孝太郎(共産)、森ゆうこ、日吉雄太(自由)・・・モリカケに限らず権力犯罪を追及する急先鋒だけなのである。出席議員は最盛時の約10分の1だ。
記者の数も まばら だ。マスコミは目新しいものを欲しがる。通常国会では過労死促進法案が、今臨時国会では入管法改悪が大きく報道された。新聞紙面、テレビ画面で「森友・加計」を見かけるのは珍しい。
きょうのヒアリングでは辰巳議員(共産)が、森友学園への土地売却価格の値引きの根拠となったゴミの深さをめぐって関係省庁を追及した。26日の参院予算委員会の延長戦である。
国土交通省が国会に提出した証拠写真に改ざんがあるというのだ。掘削した穴は一つであるのに、デジタル画像をいじって、複数の穴であるかのように見せたというのである。
写真を実際に撮影したのは藤原工業(吹田市)ということが判明している。辰巳議員らが「藤原工業に問い合わせれば、すぐに分かるはずだが?」と聞くと、国交官僚は「問い合わせ中」の一点張りだった。代表取材で一台だけあったテレビ局のカメラは、すでに引き揚げていた。
問い合わせた結果、改ざんであることが判明すれば、収まりかけた森友問題に新たな燃料が投下される。官僚のクビは飛ぶ。
マスコミの扱いが小さければ、忙しい議員はヒアリングに出席しなくなる。その分、官僚へのプレッシャーは減る。真実は ますます 表に出なくなる。安倍首相をめぐる疑惑は、こうして忘れ去られて行く。
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