一国の首相が漢字を読めない。本来ならばジャーナリズムが追及しなければならない深刻な事態であるのに、彼らは「安倍礼賛」に明け暮れる。
「王様は裸だ」。おかしいことを おかしい と言ったのは、勇気ある普通の市民だった。
1月24日、参院本会議で安倍首相が蓮舫・民進党代表の質問に「訂正云々(うんぬん)」と言うべきところを「訂正でんでん」とやってしまった。
「私は立法府の長なんです」(衆院予算委員会=2016年5月16日)。安倍首相の知的レベルが中学生以下であることは、永田町の常識だ。
「でんでん」は出るべくして出たのである。にもかかわらずマスコミは及び腰だ。安倍批判のポーズをとる朝日新聞でさえ「ネット上で書き込みが相次いだ」(デジタル朝日25日夜)とお茶を濁した。
事が起きた1月24日(火)の次の日曜日(29日)から早速、声をあげた人たちがいる。それも「でんでん太鼓」を手に。
普通のオジサン、オバサンで作る「でんでん祭り同好会」は、毎週日曜日の昼前、国会議事堂正門前に集まり、ごく常識的な政権批判をする。
主催者の一人は「安倍でんでん閣下に知性と教養を身につけてもらい、襟をただして頂きます」と話す。
「3人でも5人でもいいから集まって全国各地で でんでん祭り が開ければいい」とも語った。
言論の自由が奪われつつあるなか、ユーモアを交えた政権批判は人々に浸透しやすい。
「コーン、カラン」。でんでん太鼓の どこか間の抜けた乾いた音が、国権の最高機関に向かって響いた。
~終わり~
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「ここは立ち入り禁止区域。法令違反。速やかに退去せよ」。海上保安庁が警告するなか、田中は政府による大罪の現場を撮影し続けた。 『【辺野古写真集】サンゴ礁の海に巨大コンクリート塊が投下された日』
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