「4月衆院解散」情報も流れて選挙が間近に迫るなか、反安倍集会・デモがきょう、渋谷で行われた。(安倍政権NO!大行進in渋谷 主催:同実行委員会)
これまで通り野党が選挙で足を引っ張りあって、これまで通り大敗すれば、改憲されてしまう。きょうの集会・デモも「野党共闘」を呼びかけるものとなった。
民主、共産、維新、社民の議員や元議員がゲストとして招かれた。ところが民主党は「終わった人」を出してきた。野党共闘に対する民主党の姿勢の表れだ。
驚いたことに「終わった人」は、自分を売り込むポスターを持ち込んだ。畳半畳ほどもあるポスターには「民主党・菅直人」とデカデカと書かれている。前回の衆院選ではかろうじて最下位で比例復活を果たしただけに焦っているのだ。
集会の趣旨が分かっていないのだろう。野党各党が自党の選挙だけしか考えなかったことが、安倍政権をモンスターに仕立てあげたのだ。与党を喜ばせてきた「野党バラバラ選挙」を見直そうという集会なのに、菅さんは近づく選挙に向けて自分をアピールすることしか頭になかったようだ。
状況が読めない人物が代表を務めていた民主党に、参加者のイライラは募る一方だ。
八王子市在住の男性(61歳・会社員)は田中龍作ジャーナルのインタビューに開口一番「岡田(克也代表)をぶん殴りたい」としたうえで「共産党が嫌いだとか言ってる場合じゃない。本気になればウダウダ言ってられないはずだ」とブチまけた。
女性会社員(50代・都内在住)もイラ立ちを隠せない。「これだけ市民が声をあげているのにやり切れない思い。マスコミも動いてくれないし、どうしたらいいんだろう」。悲壮な表情で女性は語った。
野党統一候補の擁立に汗を流す市民連合にとって、民主党の姿勢はたまったものではない。市民連合の中心的メンバーである中野晃一教授(上智大学・政治学)は次のように話す―
「(民主党の)事情は理解できるが、時間が迫っている。政治家らしさを見せてほしい。市民社会がここまで働きかけているのに、悠長なことを言ってる場合じゃない」。
集会のさなか、右翼の街宣車が会場の代々木公園入り口まで突っ込んできた。野党がまとまりきれていないところに右翼がつけ込む。永田町の図式が渋谷の街に出現したのだった。
~終わり~