今月8日にイスラエル軍が空爆を開始、ハマスとの間で本格戦闘が始まってから、きょうで22日が経つ。
期間は2008年(12月下旬)~2009年(1月中旬)の大規模侵攻に並んだ。だが今回は戦闘が長引きそうだ。
今回の戦闘でパレスチナ側の死者は、これまでに1,110人を超えた。08~09年(1,166人)とほぼ同じだ。
だがイスラエル側の死者は08~09年の4倍に上る。08~09年は13人だったのに対して今回は53人だ。
ハマスがイスラエル領土に撃ち込んだロケットは08~09年が777発だったのに対して、今回は3倍強の2,612発にものぼる。
「100倍返し」を信条とするイスラエル軍が、簡単に戦争を止められない理由はこうしたところにある。
特筆すべきは戦死したイスラエル兵士の年齢が若いことだ。IDF(イスラエル軍)や「エルサレムポスト」などによると、戦死した兵士の年齢は18~23歳が目立つ。経験が浅ければ死ぬ確率も高くなる。
イスラエル軍も消耗しているのではないだろうか。
イスラエル軍の爆撃はガザの生活インフラを破壊する。水道管は爆撃のとばっちりをくらい至る所で破れている。行政と民間の給水車がフル回転しているが、追い付かない状態だ。
29日未明にはガザ唯一の発電所が、爆撃された。筆者が投宿しているホテルは自家発電に頼りっきりだ。燃料不足で発電機が停まっている間は停電する。
ガザの街はどこに行ってもパン屋の前に長い列ができていた。パンは調理しなくても食べられる。電気がなくても水がなくてもOKだ。
ネタニヤフ首相は「我々は破壊を目的とした(ハマスの)トンネルを無力化するまで作戦をやめない」(イスラエル首相府ツイッター)と述べ、戦争継続の意思を示した。
ガザの地下に無数にあるトンネルを無力化するには、民家という民家を ことごとく 破壊しなければならない。そこまでやると、パレスチナ側の死者は1万人単位ではきかなくなる。
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読者の皆様。田中はクレジットカードをこすりまくってガザに来ております。借金です。ご支援よろしくお願い致します。