
竹谷とし子代表代行と斉藤鉄夫代表。=24日夕、池袋 撮影:田中龍作=
四半世紀にわたる自民党との連立を解消した公明党の街宣が今夜、都内であった。会場の池袋駅西口広場は学会員を中心に大勢の支持者が集まった。
マイクを握ったのは斉藤鉄夫代表、竹谷とし子代表代行、岡本みつなり政調会長だ。三人とも憑き物が落ちたような晴れ晴れとした表情をしている。自民党に長い間、苦しめられてきたのだろう。
斉藤代表は次のように訴えた―
「右傾化には断固反対して行く」「防衛力を増やすだけでは真の平和は訪れない」
「対立と分断をエネルギーにするような政治勢力とはしっかり対峙する」。
明らかに高市タカ派政権を意識したものだ。聴衆からは大きな拍手が起きた。
街宣を聞きに訪れていた学会員の夫婦に、田中は「次の選挙から自民党に入れなくて済むようになりましたね」と声を掛けた。
夫妻は「良かった」と声を揃えた。「自民党はカネに汚いからね」と夫。
妻は「まだ誰に投票するか決めてないけど今度の選挙が楽しみ」「自民党は私たちに投票させるだけで何もやってくれなかった」。

公明党街宣。=24日夕、池袋 撮影:田中龍作=
玉城デニー氏が初当選した2018年の沖縄県知事選挙を思い出す。
平和の海を埋め立てて戦争のための基地にする。それは池田大作先生の教えに反する。
「辺野古の米軍基地建設を進める自民党の候補には投票できない」。多くの学会員の造反を招いた。
造反して「玉木デニー」と書いた学会員に話を聞いた。
「こんな気持ちのいい選挙はなかった。初めて自分の頭で考えて投票した。これまでは(学会から)言われるままに投票してたからね」・・・学会員歴40年を超える男性(那覇市在住)だった。
清々しく嬉しそうな表情は、過酷な縛りから解き放たれたことを示していた。
男性は白髪頭だ。公明党・学会は彼がこの年になるまで自由に投票させなかったのである。
池袋の街宣で話を聞いた夫婦の妻は「(次の選挙は)誰に投票するのかまだ指示が出ていないからねえ」と漏らした。
学会票は新たな草刈場となるだろう。学会票の取り込みに、各党はこれまで以上に血眼となるのだ。

玉城デニー候補(現知事)の当選に沸き返る会場で創価学会の3色旗が翻った。=2018年、那覇市内 撮影:田中龍作=
~終わり~
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