つい3日ほど前のこと。スペインのジャーナリストがヒズボラの最重要拠点ダヒヤを取材中、ヒズボラに見咎められ、拘束された。2時間ほど取り調べを受けたようだ。
同じころ、イスラエルに雇われたシリア人のスパイがダヒヤで逮捕された。イスラエル軍による爆撃の効果を調査していた、とされる。
最高指導者が暗殺され、イスラエル軍に陸上侵攻されているレバノンのヒズボラがピリピリ神経を尖らすのも無理はない。
3日前、田中もダヒヤに入り取材を続けたが、地元住民から「写真を撮るな」と怒鳴られた。「ヤバイ」。皮膚感覚で察しがついた。
田中は這う這うの体で逃げたため拘束の憂き目には遭わなかった。拘束されたスペインのジャーナリストは怒鳴られてもそのまま取材を続けていたのだろう。
ヒズボラの最重要拠点は、連日イスラエルの爆撃を受ける。当然BBCは伝えるが、ダヒヤの街の中の映像は住民がスマホで撮影したものだ。
とにかく取材規制が厳しい。蛮勇を振るってダヒヤに入る時は、イスラエル軍のドローンとヒズボラの両方を警戒せねばならない。
~終わり~
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【読者の皆様】
田中は3枚のクレジットカードをこすりまくって戦禍のレバノンにやってきました。大借金です。
産油国イランを巻き込んだ大規模戦争に発展しつつある今回の衝突を、現地から伝える日本人ジャーナリストは今のところ、田中龍作だけです。
資金が続く限りイスラエルの最終戦争を取材するもりです。皆様のお力でどうか支えて下さい。