50年余りも前の事件だが、暴力団の資金源になっていた野球賭博で、八百長に関わっていたプロ球界のスター選手らが永久追放された。日本社会を揺るがした黒い霧事件である。
6人が永久追放、13人が長期間出場停止、減俸などの処分を受けた。
暴力団関係者から多額の現金を受け取った選手たちは、わざと打たれたり、エラーをしたりして負け試合を作った。
永久追放された選手のなかに不世出の天才投手池永正明(西鉄)がいた。
池永は先輩投手から現金100万円を突き付けられ、八百長を勧められた。現金は自宅の押し入れにしまったままにしておいた。これが命取りになった。
池永が八百長に手を染めた形跡は確認できかったようだ。それでもコミッショナー委員会は池永を永久追放処分とした。
永久追放を受けた6人のうち4人までが西鉄(現西武)の選手だった。
西鉄球団は野球賭博発覚の第一号となった永易将之投手(永久追放)に現金を渡し、身を隠すように命じたとされる。
ドジャーズ大谷翔平選手の水原一平通訳が違法賭博に巨額のカネをつぎ込んでいたことが発覚し、球団を速攻解雇された。
野球界は日米を問わず違法行為があれば即解雇か永久追放だ。処分は厳正である。
日本政界はどうだろう。数千万円もの脱税をしても今のところお咎めはない。あったとしても永久追放のような厳しい処分はない。
野球は観客あってのものだ。観客の目は厳しい。政治も国民あってのはずなのだが、国民を舐め切っているのか、不祥事への対応は手ぬるい。
罪を犯しているという認識さえもない。大甘である。
~終わり~
◇
《読者の皆様》
パレスチナ→能登震災→柏崎原発→京都市長選挙と、昨年末から借金が続いております。赤字に次ぐ赤字です。