戦地に行くと電気やインターネットが繋がらなくなったり、食料や生活必需品の供給が絶たれたりする。
敵は国民の生活をマヒさせることで厭戦気分を煽る。常套戦術である。
ウクライナ戦争(2022年~)やナゴルノ・カラバフ戦争(2020年)で、身をもって経験した。
領有権をめぐって紛争が続いていたナゴルノ・カラバフでは、アルメニア側が復旧しても復旧しても、アゼルバイジャン側が電気とインターネットを切断した。
停電中は暖が取れない。日中でも氷点下の地にあって夜は恐ろしいほど冷え込む。凍死も覚悟した。
ウクライナではロシアが執拗に電力施設や食料供給基地をミサイル攻撃し続けた。だが、ホテルなどは自家発電でしのぎインターネットも繋がった。
田中が目視する限りでは、開戦12日目からスーパーが時間限定だが営業を始めた。戦争により餓死者が出たというのは聞かなかった。
暖が取れネットにつながる拠点がウクライナ国内で3千か所もある。その名も「無敵拠点」。
ウクライナはロジをしっかりさせることで、侵略戦争による犠牲を最小限に食い止めているのである。
国防とは使えないオスプレイを買うことではない。国民を飢えさせない、寒さに晒さないことだ。
食べて暖を取ると人間は落ち着く。表情までが豊かになる。
大地震で道路が寸断されても困らないよう食料、生活必需品、ガソリン・灯油などを備蓄する施設を自治体ごとに作る。
停電しても困らないよう各戸に自家発電機を支給する。役場や公民館ごとにスターリンクを設置しいつでもネットにつながるようにする。
使えないオスプレイを買う金があったら、上記のような防災設備を整えるべきだ。増税なしで可能である。
~終わり~
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戦場で得た知見が少しでもお役に立つのであれば、これほど光栄なことはありません。