日本がまだデフレと言われていた頃、「ガリガリ君」アイスを10円値上げするためにメーカーは理由を説明するためのCMを打った。高田渡の『値上げの歌』をバックに流すほどの凝りようだった。
子どもの駄菓子「うまい棒」も昨年4月、42年ぶりに2円値上げするというので話題になった。そう。メーカーにとって商品を値上げするということは最終手段だったのだ。
ところが昨今はどうだろう。同じモノが週単位で値上げされている。
あるスーパーでは箱入りコーヒーミックスが長い間298円で販売されていた。先週末、スーパーで買い物をした時値段を確認したが、5月31日まで298円という札が確かに貼られていた。
ところが、数日後、確認したら驚いたことに359円になっているではないか。31日を待たずして61円も値上がりしたのだ。
「359円」は建前上6月5日までなのだ。5日以前に値上げされることもある。
給料は上がらないのに物価はうなぎ上りに上がる。今の資力では次に来た時に買えるか、自信はない。買えるうちにコメなど貯蔵のきく食料を少しずつ買いだめして生活防衛する。
岸田首相は少子化対策として増税を考えているそうだ。税金があがれば生活はさらに苦しくなる。
子どもを産み育てられるような生活ではない。結婚だって夢物語だ。
少子高齢化は進む一方となる。現役世代の負担は増すばかり。所得の半分を税や社会保険料として差っ引かれているありさまだ。
それでも社会保障が充実していればサマになるが、そうではない。
すでに刑務所がセーフティネットになりつつある。刑務所に行けば住む所と食事は確保される。
ひどい政治を選挙で変えようにも、政治変革を必要としている層は投票に行かない。
野垂れ死にするか。あるいはイチかバチか革命に打って出るか。
はっきりしているのは、税金を払うだけ払って何も還元されないのであれば、政府は要らないということだ。
~終わり~