「敵の敵は味方」とはこのことだ―
ロシア軍が飛ばすイラン製ドローンに手を焼くウクライナは18日、イスラエルに同国の防空システムを買い入れたいと申し入れた。同日、クレバ外相が明らかにした。
17日にキーウ市中心部のエネルギー関連施設が、18日朝にはキーウ郊外の発電所がイラン製ドローンに攻撃され大きな被害を出した。キーウ市内では停電が相次ぐ。
ゼレンスキー大統領をはじめとする政府関係者にとって大きな衝撃だった。ウクライナ政府は日をまたがず、イスラエルに防空システムの買い入れを願い出たのである。
ウクライナ空軍司令のユーリー広報官によると、17日は43機のイラン製ドローンがウクライナに飛来した。そのうちの37機をウクライナ空軍の対空高射砲や対空ミサイルが撃ち落とした。
しかし迎撃し損じた6機は地上に自爆攻撃をかけ被害を与えた。低空を飛行するドローンが同時に多数侵入してくるとレーダーが捉えきれなくなるのだ。
アイアンドームはじめイスラエルの防空システムは、世界の軍事関係者の間で定評がある。ウクライナが頼ったのは理の当然である。
イランはイスラエルにとって民族の存亡に関わるほどの天敵だ。「イスラエルを地図からなくす」とまで宣言しているのだから。
ただイスラエルはロシアと浅からぬ友好関係がある。先行きは見通せない。
~終わり~