官邸の番犬、黒川検事長が辞表を提出した日に首相の犯罪が告発された。それも弁護士、最高裁裁判官、法学者ら法律の専門家662人による集団告発だ。
絵に描いたような公職選挙法違反と政治資金規正法違反の「桜を見る会」がそのまま看過されるはずはなかった。
東京地検に告発されたのは、衆院議員・内閣総理大臣の安倍晋三と後援会の代表と会計責任者の計3人。
告発事案は2018年4月の「桜を見る会」前夜祭だ。会場はホテルニューオータニ鳳凰の間。
告発状で見事なのは安倍首相のウソを見破り粉砕していることだ―
安倍後援会は参加者から集めた参加費を「収入」として、ニューオータニに支払った宴会代金を「支出」として収支報告書に記載しなかった・・・政治資金規正法25条違反にあたる。
安倍首相は「参加者が当日、各自5千円をニューオータニに対して支払っているから、契約主体は参加者であって安倍後援会ではない」と答弁した(1月31日、衆院予算委)。
苦し紛れの言い訳だ。ウソを並べたと言った方が正確だろう。弁護士たちはこれをウヤムヤにしなかった。
「参加者は宴会の契約主体とならない」という判例があることを突き止めたのだ。契約主体となるのは宴会の予約者、ここでは安倍後援会だ。
安倍後援会は宴会の収入と支出を収支報告書に記載しなければならないのだ。にもかかわらず記載がない。
安倍後援会(安倍首相)は政治資金規正法違反を免れないのである。
告発状を募り始めたのが大型連休に入る直前。昨日20日の正午で締め切った。わずか3週間で662通もの告発状が集まったのである。
米倉洋子弁護士は「おかしい。何かを隠そうとしている。(そのために)それ(黒川法案)を強行しようとしていることを国民は分かっている。急いでやらなきゃ(急いで告発しなければ)いけないと思った」。
検察がまともに仕事をすれば、「安倍首相逮捕」も現実のものとなるのだが。
~終わり~
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