「退陣するまで毎日続ける」― ソウル最大のメインストリート沿いに建つフィナンシャル・センタービル前では、毎夕7時からキャンドル集会が始まる。
集会後、大統領府に向けてデモ隊が出発することもあって、警察のカマボコ(機動隊員輸送用バス)が会場周辺に配備される。13日夕も9台が並んだ。
今回のデモ・集会で目立つのは中高校生の姿だ。主催者発表で100万人が参加した12日の「朴退陣要求デモ」では、中高生の列が途切れることなく続いた。
13日、キャンドル集会に参加していた中学生たちに話を聞いた ―
ソウル市内の中学校に通う14歳の男子生徒は、キャンドル集会に参加するのはこれで2回目だ。
「政治が間違っているのを変えるために来ている。崔スンシル容疑者の娘が裏口入学した事も正しくない」。言葉は正義感に溢れていたが、気負いはない。
女子中学生3人組は、ソウルのベッドタウン京畿道安養市から来た。この日が初めての参加だ。親からは「キャンドル集会に行っていいよ」と言われ、お金も貰った。
ジャージ姿の女子中学生は、「昨日の(100万人)集会に来たかったけど、人が多過ぎたから」と、参加の理由を語った。
「たった一人のために国の政治が壟断されている、おかしい。朴クネ(大統領)は、辞職してほしい」。
少女たちは口々に最高権力者へ退陣要求を突き付けた。
日本では安保法制に反対する10代のグループT-nsSowl(ティーンズソウル)が世の注目を集めたことは記憶に新しい。
選挙権が18歳に引き下げられたこともあり、日本の文科省は昨年10月、高校生のデモ集会への参加を事実上規制する通知を出した。
政治から距離を置くことが望ましいとする風潮が高校生たちに刷り込まれるのである。
韓国の少年少女が大人になった時、韓国国民の政治意識は日本よりも成熟したものになっているだろう。
~終わり~
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皆様。「朴大統領は退陣せよ」と叫ぶあらゆる階層、年代の韓国市民が大通りを埋め尽くしました。
「既得権益者のための政治」「労働法制の緩和がもたらす貧困の拡大」・・・韓国と日本はあまりにも似ていますが、日本の民衆は立ち上がりません。取材には多大な交通費が掛かっています。ご支援何とぞ宜しくお願いします・・・https://tanakaryusaku.jp/donation