ビルマ民主化運動の指導者、アウンサン・スーチーさんは19日、65歳の誕生日を迎えた。自宅軟禁の中でのバースデーである。
スーチーさんの軟禁は89年から断続的に20年以上も続く。88年、軍部が政治権力を掌握したことに反対する民衆蜂起が発生した。軍事政権はその翌年にスーチーさんを軟禁状態に置き、自由を奪った。ビルマ民主化運動のシンボルであるスーチーさんに政治活動をさせないためである。
民衆蜂起に関わったため軍事政権に弾圧され日本に逃れてきたビルマ人たちが19日、東京・渋谷の国連大学前でスーチーさんの誕生日を祝った。長きに渡る軟禁を出来るだけ多くの人に知ってもらうためだ。
参加者の一人で91年に日本に逃れてきた女性は「自由な状態で誕生日を迎えてほしかった」と唇を噛む。
この日はビルマ仏教の僧侶も招かれた。仏教も軍事政権の弾圧対象になっており、位の高い僧侶は民主化運動の象徴ともなっている。
高僧のウー・ダマソウティカ師は「我々が平和に暮らせるよう安らぎを与えて下さい。スーチーさんが自由の身となるようお釈迦様に祈りましょう」と説いた。
日本はビルマへのODA最大供与国だが、経済のつながりを優先するあまり軍事政権に対して強い姿勢はとらなかった。BDA(ビルマ民主化行動グループ)議長のタン・スゥエさんは「政権交代したのだから軍事政権にプレッシャーをかけてほしいが、(民主党政権が)混乱しているから難しいね」と肩を落とした。
ビルマでは今年10月頃、総選挙が予定されている。国連などは国際社会の選挙監視団を入れさせるよう求めているが、軍事政権は拒否している。
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