右翼政権が操っているのに右から叩かれるメディアも珍しい。
日本最大のメディアを一望できる渋谷区役所前で、「NHK解体連続抗議行動」と称する街宣が、きょうも行われていた。(主催:NHKの根性を叩き直す日本国民の会 / 協賛:頑張れ日本)
「中国・韓国には甘く、台湾やチベットには冷たい。けしからん」というのが、NHKに対する主催者の見方だ。
彼らはNHKの不祥事を事細かに把握していて、「職員の平均年収1780万円」と書いたチラシを道行く人に配っていた。
街宣は毎週土曜日に行っている、という。
「ねつ造してウソをつく放送局に受信料を払いたくない」。主催者の一人は吐き捨てるように言った。
渋谷区役所前から200mほど歩いたNHK西口玄関前では、政権ベッタリの報道に抗議する集会が開かれていた。(主催:NHK包囲行動実行委員会)
参加者の大半は安保法制に反対の声をあげている人々だ。「右か左か」で括ると左だ。
日本ジャーナリスト会議の丸山重威・事務局次長は「NHKを視聴していても日本で何が起きているのか分からない」と指摘した。
その通りだ。ニュース番組の大半が毒にも薬にもならない話題とスポーツで占められる。たまに政治ネタを報道するが、官邸の発表マンマである。
「憲法9条世界へ未来へ・連絡会」の木瀬慶子事務局長は、NHKが安保国会で重要な審議を中継しなかったことなどを例にあげた。
一方で「NHKの中で真実を明らかにしようと頑張っている皆さんがいる」と評価した。
主催者によると、きょうは大阪、京都、福岡など全国11都市のNHK前で同様の抗議行動を行った。
NHKは右からも左からも中立(BPO=放送倫理委員会)からも厳しい批判を浴びるが、きょうの二つの抗議行動を報道するマスコミは、今のところ見当たらない。
程度の差こそあれ、どこも「安倍さまのメディア」だからか。
~終わり~