政府案と一線を画し、小林節・慶大名誉教授が合憲とのお墨付を与えた維新の安保法案。民主党の岡田代表は共同提案には慎重な姿勢を示した。
きょうの定例記者会見で田中は「自衛隊の海外派遣はさせないといっている維新案には乗らないのか」と質問した。
岡田代表は「PKO法、周辺事態法など多くの面で共通している」としながらも「維新が急ぐようであれば、そこから先は・・・」と答えた。
維新が急いで提出するようであれば乗れないという意味である。
与党は15日の委員会採決を目指す。自民は強行採決のイメージを薄めるために維新を審議に引きずり出したい。
高村副総裁などが「早く提出してほしい」と催促しているのはこのためだ。
民主党までもが乗ってしまえば、自民は大喜びである。
野党第一党の党首の面目にかけて、自民を利するようなことはしたくない。これが岡田代表の真意だろう。
維新の松野代表は岡田代表と同じく慎重姿勢だ。昨日の記者会見で田中の質問に「それ(自民に利用される恐れ)もあって迷っている」と答えている。
官邸の意を汲んだマスコミは維新に早く独自案を提出させたくて仕方がないようだ。「民主・維新、対案を共同提出へ」のタイトルを躍らせる御用メディアもある。
マスコミ世論の後押しを受けた大阪維新と松野代表ら良識派との力関係が、強行採決の行方を決めることになりそうだ。
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