小池知事が掲げる「木を伐る東京大改革3.0」が事実上支持されたことで、神田警察通りのイチョウ並木が、これまで以上に危機にさらされることになった。
千代田区の樋口高顕区長は、小池知事の最側近だった人物で、学歴詐称疑惑でも重要な役割を担ったとされる。
樋口区長就任後、神田警察通りのイチョウ18本が伐採の憂き目に遭った。残る14本(うち2本は移植)は地元住民らが雨の日も風の日も体を張って守ってきた。
神宮外苑の再開発をめぐる樹木の伐採が、都知事選でも争点となった。このため選挙期間中は樋口区長といえども手荒なことはできなかった。
だが都知事選挙で、伐採推進派の小池氏が勝利したことで、神田の伐採環境は整った。樋口区長も後顧の憂いなく伐採のゴーサインを出せる。
小池氏が再選された日の翌日(8日)、田中は神田警察通りを訪ねた。自宅がイチョウ並木から50mと離れていない木守りの女性は「小池再選で私たちは警戒を強めている。樋口(区長)が勢いづくから」と厳しい表情で語った。
選挙期間中、木守りたち(約10人)は、蓮舫候補の当選に向けて電話かけを展開した。
感触がよくない相手には「せめて小池には入れないで下さい」と懇願した。
「都知事選が終わるまでは安心だって皆で言ってたけど、終わったからねえ」。そう言いながら木守りはイチョウを抱き寄せた。
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