立憲民主党本部5階ホール。ビデオカメラの脚立が林立し、マスコミ記者たちはスマホを片手に社と連絡を取り合う。フリーランスやインディペンデントメディアの記者は情報交換に余念がない。
前回(2009年)の政権交代前夜が蘇ってくるような活気と緊張感だった。
午後2時から記者会見が始まった。「国民の声は『自民党の延命に手を貸す小池都政をリセットしてほしい』。私はその先頭に立ちます」。蓮舫参院議員は都知事選への出馬を表明した。
情勢調査の数字が飛びぬけていいのだろう。蓮舫氏の表情は勝つ候補特有の輝きを発散させていた。
記者団から「都知事選挙の結果、政権交代の機運が高まるのではないか」と質問が飛び出すほどだった。
蓮舫氏は「3つの補欠選挙、静岡県知事選挙を見ても自民党政治の政治とカネの体質について大きな怒りがあると思っている」と答えた。
都庁の壁面をスクリーンに見立てて趣味の悪い映像を写すプロジェクションマッピングは、無駄遣いの象徴だ。食べて行けなくなった人々が足元で炊き出しの列を作っているのに、との厳しい批判がある。
蓮舫氏は「プロジェクションマッピングは都知事選で問わせて頂きたい」とした。
日比谷公園の大改修も、小池都政による予算の無駄遣いが指摘されている。
蓮舫氏は「日を改めて説明するが、予算規模8.5兆すべての事象について私の行革の本気度を示したい」と意欲を示した。
大量の樹木伐採を伴う神宮外苑の再開発については「小池知事は問題を先送りしてはいけない」として早期の解決を目指す姿勢を示した。
過去2回の都知事選と違って勝てる候補が登場した。小池都政の宿痾を治療する処方箋を書いてもらいたいものだ。
~終わり~
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